阪南市の「総合こども館」構想をシミュレーションしてみた

旧ヤマダ電機跡地、630人定員の「総合こども館」。きっと毎日迷子がでます。そうならないように…とシミュレーションするとびっくりする回答にたどり着きました。

阪南市の「総合こども館」構想の資料を見ています。

市内7カ所の老朽化した公立幼稚園・保育所を1カ所に統合して耐震化することでコスト削減できるというのが市側の説明ですが、送迎時間が大幅に伸びる保護者もおり、1万2400人以上の反対署名(2016年3月10日現在での数値)が提出されています。
10月30日に市長選がありますが、この「総合こども館」が大きな争点になっています。

阪南市のホームページにパンフレットがあります。
この4~5ページみて下さい。
ものすごくざっくりした空間設定です。
郊外の広大な店舗跡地のこども園、毎日迷子が出そうな気がします。

子どもは広い空間にでると走り回るもの。
安全管理のために保育士さんが「ここから出ちゃダメ」とばかりに、厳しい管理をせざるを得ない。
ただっぴろい空間なのに柵がいっぱいある。
そんなナンセンスな光景が思い浮かびます。

コスト削減のために大規模施設にするということなので、保育士の人員設定は配置基準どおりの設定にするのでしょう。

630人定員ということなので
0-5歳まで各100人定員と考えると
0歳児担任34人
1歳児担任17人
2歳児担任17人
3歳児担任5人
4歳児担任4人
5歳児担任3人
…くらいでしょうか。

正規職員だと考えたときにこれくらいの配置なので、パートさんが入るとすると、職員も100人くらいの規模です。

とくに012歳の大量の担任を意思統一するのはかなり大変です。
やはり区画を割り、グループを設定してリーダーを置いておかないと危機管理できません。

0歳児担任5人~6人で15人~18人くらいの園児をみる程度に抑えるべきでしょう。
そうすると0歳児だけで7ユニットくらいになります。

1歳2歳も、担任4人で園児24人くらいを4ユニット。

それならもう、ワンフロアを4区画くらいに独立させて、外まわりだけ共有スペースにする方が安全です。
こども館A~Dというように4つの園がある体にしてしまう。


…と、ここまで考えて



「おい! それって別々の園があるのと同じじゃないのか?」っていう話になります。




…そうなってしまうと困るので、推進する立場としてはざっくりしたゾーニング図にしておかざるを得ないのでしょう。
こども館の事業が始まってしまえば、テナントみたいに分かれるつもりなのかもしれません。
「この方が現場の運用がやりやすいので…」とかなんとか誤魔化して。

あくまで想像ですが、もし仮にその通りだとしたら…
失礼な表現ですが、「ポンチ絵」と言う言葉がぴったりな気がします。

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